キャリーミーのカスタム史上、最も目立たないと思われるカスタムのひとつを目撃してしまった驚きを記したいと思います。
まずは、上記の写真を見てドコのパーツか分かった方はマニアな方だと自負したらよろしいと思います。いや、もう、積極的に自負するべき。…というのも、
まだ名前もないパーツだからなのですよ。
ちなみに正解は、キャリーミー専用に作られた「ハブ軸」(リアアクスルと表記した方がよいのですかね?)。パーツの製作を主導した本人に確認しても「CARRY ME超超ジュラルミンアクスル…ウーン、なんかいい名前ないですかね?」という感じ。…なので、こんなマニアックなパーツを誰が知っているのかと、こんなの作っちゃって大丈夫なのかと疑問に思うじゃないですか?
でも、もっと疑問なのは、
なんでカスタムの依頼が来ているんだ?
…ってことじゃないかと。
とりあえず、キャリーミーのリアハブを分解しているところです。こうすれば、マニアでない方にもドコのパーツか分かるのではないかと。
興味本位で重量を較べてみると、純正品が64gで製作品が23gという結果になりました。
「ネーミングは『かるい棒』みたいなのでいいじゃないですか?」と気楽に提案したところ、
「いや、軽いのはオマケみたいなもので!」
と切り替えされて、かなり熱く、このパーツを作った目的を語って貰えました。自分なりに理解したことをまとめると、
○回転数の多い小径車こそ精度が大切
○純正品のハブ軸の精度に納得がいかない
○無いものは作るしかない
こんな感じです。
実際、純正品と製作品を手に取って較べてみる(転がしてみたり、スペーサーを通してみたりする)と、上記の主張に納得がいきます。本当、イイ感じでした。
組み直して完成。残念ながら、お客さまの自転車のため実際に乗ってみての違いなどは確認できませんでした。
そして、本当に残念なことは、このカスタムをしたことに気づく人がおそらくいないこと。だって、こんなパーツが存在することを知らなければ、ベアリングを交換するのと同じぐらい分からないカスタムじゃないですか!
…ということで、せめて名前ぐらい確定するべきだと思います。
けれど、10本しか作ってないというので、名前が決まるのが先か、売り切れるのが先か微妙なところであるのも確かです。
やっぱり『かるい棒』じゃだめかなぁ…。
※ローロ世田谷店のみ、極々少量在庫しているそうです。
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