Frog-フロントキャリアの自給自足

Frog用のが欲しい。
Frog用のが欲しい。


 

 何か曲げたい。

 

 

 

 ワイヤーベンダーを自作して以来、何かを曲げる工作がしたくてたまりません。そんな折、新しいBIRDYのカタログにフロントキャリアの紹介がされていることを発見してしまいました。

 

 BD-1の頃からフロントキャリア自体はありましたが、BD-Frog用というものはありませんでした。可能ならば取り付けてみたいと思うパーツの一つであったため、その当時、扱いのあったしぶ○さんでFrogに取り付けられないだろうか?という相談をしたこともあるのですが、あっさり「無理」という太鼓判をいただいて以来、スッカリ頭の中から抜け落ちていたのです。

 

 カタログを見ると、これまで対応していなかったDISCブレーキにも取り付けられる(もっとも、新BIRDYはDISCブレーキモデルなので対応してくれないと困るのですが…)とのこと。

 これまでと、あまり違いがないような感じですが、どこらへんが変わったのだろうかとカタログをしげしげと眺めていたら、ふと、

 

 

作れる(曲げられる)かも知れない

 

 

…と思ってしまったのですよね。ハイ、運の尽きです。

 

試作一号(大失敗モデル)
試作一号(大失敗モデル)


 ということで、家に帰ってなにやら工作を始めてしまいました。上記の写真はその時の一枚で、仮組みの段階で設計ミスに気づいた哀しいバージョンです。

 

 勇んでパニアバッグまで取り付けちゃって、恥ずかしい…

 

 

 大体、素人の工作なので精度が高いものを作ることは無理なのですよ。そのため、設計の段階から工夫を凝らして、あまり精度が要求されなくても済むような構造にしなければいけないのです。そうだ、そこを見失ってはいけなかったんだ、と自分を戒めるような方向で結論付けることにより、失敗に目を瞑ることに成功。

 

 素材からあれこれ見直すことにした結果、直径8㎜のステンレスパイプを使うことにしてみました。

 

パイプを曲げるならパイプベンダーの出番です。
パイプを曲げるならパイプベンダーの出番です。
ステンレスパイプを熱して、勢いで曲げていきます。
ステンレスパイプを熱して、勢いで曲げていきます。
こちらはステンレスのU字ボルト(M6)を曲げたもの。
こちらはステンレスのU字ボルト(M6)を曲げたもの。
ステンレスの曲板とそれを曲げたもの。
ステンレスの曲板とそれを曲げたもの。
組み合わせると大体こんな感じになります。
組み合わせると大体こんな感じになります。


 まず、ステンレスパイプにしたのは、ステンレスの丸棒よりは曲げやすいだろうと思ったため。直径8mmにしたのは、パニアバッグがつかめる最小のサイズだったからです。

 

 ストッパー?部分にU字ボルトを使用したのは、フロントラックの引っ掛かり部分を左右で均等になるように曲げる自信がまるでなかったため。部品を分割することで、強度は落ちても精度が上がると考えたからなのです。

 

 そして、素材のすべてをステンレスにしたのは、ロウ付けを念頭においていたため。アルミは難しいようなので、人生初のロウ付けをするのであれば、熱に強いステンレスがいいだろうという、まあ、すべて素人の妄想に基づいている訳なのですよ。

 

 …といっても、ロウ付け自体が初めての試みなので、どれぐらいガッチリ固定されるのか判断がつきません。そこで、もう少しだけ強度(耐荷重)をあげる工夫をしてみました。

 

このパーツの使用です。
このパーツの使用です。


 このパーツで可動式の支えを作り、重量を自転車本体(ちょうどFサスの取付部あたり)に受け止めて貰えばいいのではないかと考えた訳です。

 

 仮組みの段階まで行くと、このパーツだけでもフロントキャリアを支えるのに問題が無いように思えてきました。そのため、もうロウ付け自体が面倒になってしまい、U字ボルトは使わず仕舞い。

 

 最後にフロントキャリアのすっぽ抜け防止(元々はU字ボルトの固定用の予定だったもの)として、ネジ穴(M3)をステンレスパイプに開けて、試作品の出来上がりとなりました。 

 

電動ドライバーだけでは、穴を開けるのがとにかく大変。
電動ドライバーだけでは、穴を開けるのがとにかく大変。
タップをたてます。多分、垂直には空いていない。
タップをたてます。多分、垂直には空いていない。
一応、それっぽい穴になりました。
一応、それっぽい穴になりました。
組み上がったところ。
組み上がったところ。
実際に使っているところ。フロントキャリアっぽいですよね…
実際に使っているところ。フロントキャリアっぽいですよね…


 以上、BD-Frogのフロントキャリアを自作してみた、という対策でした。