(続)ドロヨケの自作

 BD-FROG用にドロヨケが欲しい場合、自作をするのがむしろ王道なのではないかと考えています。

 前回は「ベンダーフェンダー」を切り刻んでそれらしいモノにしましたが、一年以上の使用実績を踏まえた結果、

 A:ドロヨケカバー部の拡張
 B:折り畳みの手順の簡略化

の2点について、少しの改良を加えるべくなにやら対策をしてみました。

 まず、ドロヨケの素材として選んだのは、「A4 Z-TYPE FILE」(etranger di costarica)です。

 

 実はしまなみ街道に行く際、ダイソーのファイルフォルダでドロヨケを作成し直していたのですが、「ベンダーフェンダー」と比べてしまうと、素材の質で劣る感じが否めなかったのです。そのため、今回はしっかりとした文具店に行き、フェンダーにふさわしい質感を持ったファイルの選定を行いました。


 つまり、A4のファイルフォルダ(420円)です。


 これをドロヨケらしい形に切り抜くわけですが、そのために、全長は220mm、全幅は140mmという感じにサイズを設定した後、直感を緻密に駆使して下書きをしていきます。ドロヨケ先端部分の曲線には「PSP-2000」(ソニー)を定規代わりに使用する念の入れよう。

 

 このような感じで本体パーツのデザインは決定されます。

 

 下書きの段階。フリーハンド万歳。
 下書きの段階。フリーハンド万歳。
 この後、フロントフォークに合わせて削ります。
 この後、フロントフォークに合わせて削ります。


 ドロヨケの固定方法は(前回と変わらず)ネジ留めで行います。ドロヨケ本体パーツと直線パーツの固定はタイラップという安直さも変わらず。けれど、なんの説明もしようがないこの直線パーツが、「IPFのブラケットをキッチリ切断しなかった」ことから湧いた前日のアイデアに繋がる重要な部分となります。

 

 注目のデッパリ。
 注目のデッパリ。
 横から見た図。こんな感じで直線パーツが引っ掛かります。
 横から見た図。こんな感じで直線パーツが引っ掛かります。

 この直線パーツには、ドロヨケが振動で上に動くことを抑制する役割があります。前回はフロントフォークの段差に引っ掛けて固定していましたが、今回は「IPFのブラケットをキッチリ切断しなかった」部分に引っ掛けて固定することにしたのです。

 

 つまり、これによって「A:ドロヨケカバー部の拡張」が達成されます。


 写真から分かる様に、ドロヨケが延長された結果、Fサスのカップリングの先までカバーされるようになりました。こういったジョイント部分がカバーされるのは、何でか分からないけれど大切ですよね。

 

 下から見上げた図。
 下から見上げた図。


 そして、この直線パーツの調整によって「B:折り畳みの手順の簡略化」も同時に達成されています。

 というのも、前回のドロヨケでは、前輪を折り畳む際に(ドロヨケの本体パーツを)押し込んでやる必要がありました。これは、振動でドロヨケが上に動かないようにする役割を本体パーツも担っていたための必然(というか、フロントフォークの段差に引っ掛かったのがそもそも偶然だった)でしたが、そのために折り畳みの手順が一つ増えてしまっていたのです。

 

 今回はこれまでの実績を踏まえ、直線パーツのみで固定が可能であるという目論見の元にドロヨケを作成しています。そのため、前輪を折り畳む際にタイヤで押せば動いてしまう程度にしか(本体パーツが)フロントフォークに引っ掛かっていません。

 

 展開する際、ブラケット部分に直線パーツを引っ掛ける手間が残っているのは、前回のドロヨケと同じです。とりあえず、ドロヨケを付けたために増えた折り畳みの手順が一つ簡略化されたことで、今回は良しとしたいと思います。


 これ以上となると、BD-1の「テレスコピックフェンダー」(新型の折り畳み式ドロヨケ)風にするしかないと思いますが、FROG用の「テレスコピックフェンダー」って自作出来るものですかね…。

 

 全体図。
 全体図。
 そんなに目立たない感じで収まっていると思いたい。
 そんなに目立たない感じで収まっていると思いたい。

 

 …ということで、だらだらと書き続けた文章の長さから判るように、このドロヨケは気に入っています。