リクセンサドル①

　走行中には荷物を背負わないようにしています。これは、自分の荷物が常に多すぎるという欠点を克服するために、荷物は自転車に持って貰えばいいという方向性に大義名分を見出しているからなのかも知れません。とりあえず、そんな自分にとって、必然的に長くなる小径車のシートポスト後方の空間はとても魅力的。そのため、その空間を活用するべくおこなった対策が、サドルにリクセンのアタッチメントを取付けることでした。

　BD-Frogには、結構初期の頃から巻きステンレスパイプ（25mm径）を利用して、フロントアタッチメントを取り付けていました。別段、自分のオリジナルのアイデアという訳でもなかったので、記録に残すようなことはしてきませんでしたが、なかなか仲間内では評判が良いようで…とうとう「同じものを作ってくれないか」という依頼にまで発展したのです。

　自分のやったことが認められるのは単純に嬉しい。そのため、二つ返事で引き受けたのですが、サドルをみた瞬間から同じものが作れないということが判明しました。というのも、サドルの形状やポジションが違えばステンレスパイプを取付ける位置も変わってくる訳ですし、取付けるバッグの種類も違うとくれば、自ずと設計思想に変更点が出てくるからです。

　ということで、今回は「ADAMO PELOTON」(ISM）に「ライトバッグKF875」（リクセンカウル）を取付けるべく、なにやら対策をしたいと思います。

ということで、今回のために用意したものは、

　　○アルミプレート
　　○M6×45mmのステンレスのナベネジ
　　○ブッシュゴム
　　○プラチキャップ

で、その他は家に転がっていたもの（巻きステンレスパイプ含む）を適当に見繕いました。

　アルミのプレートを使用したのは加工が容易なため。ADAMOのサドルの形状（UCIの規格を満たすために付け加えられた後ろの出っ張り）から、サドルレールのナナメ部分ではなく下部分にパイプを取付ける関係で、太ももに干渉しないようにパイプの土台を削り込む必要が在ったのが主な理由です。

　作業に苦労した点はなかったのですが、いかんせん一般家庭にあるような工具しかありませんので、作業行程には工夫が必要です。…なんて偉そうに書いていますが、簡易ドリルスタンドで保持できる長さのパイプに穴を開けてから、パイプをパイプカッターで切る程度のことです。

　ブッシュゴムは、ステンレスパイプとアルミプレートの間という見えない所に使用しています。リクセンの土台が、サドルレールをパイプとプレートで挟み込む構造なので、ブッシュゴムでネジを覆うことによって、少しでもサドルレールが傷つかないようにという配慮の結果です。…もっとも、効果のほどは不明ですが。

　何はともあれ、こうして、無事に取付けることが出来ました。

　この後、パイプの長さを修正したり、取付け角度を調整したりとあれこれいじりましたが、最終的には自転車に付けた状態でなければ分かりませんので、持ち主にお返しして、今回の作業は終了となりました。

　渡した時、嬉しそうな表情が見られたのでホッとしました。

　とても感謝して頂きましたが、ADAMOのサドルにライトバッグを組み合わせるというのは自分だけでは思いつかない発想で、こちらとしてもとてもやりがいのある作業をさせて貰ったと思います。

　いやー、楽しかったです。

　ちなみに、フロントアタッチメントの角度は写真よりも下げた感じが実用的らしいです。